日暮れて道遠し

博打のこと、借金のこと、その他いろいろ

どこまでも増える借金、急加速(借金遍歴その4)

【前回までのおさらい】結婚し、子供が生まれて家も建てた。その間しばらく小遣いの範囲で出来ていたが、ギャンブルの虫が騒ぎ出したところ、子供の反抗期や不登校などが重なり、とうとうキャッシングに手を出した。そしてカードが増えていき弁済もままならぬようになり、300万の銀行カードローンを契約してしまう。

銀行カードローンに手をだす(借金遍歴その3)

キャッシングやJRAダイレクト(カードで馬券が買えるシステム)のショッピング枠が合計200万ほどになった頃、自転車操業も苦しくなり月々の弁済が危うくなりだしたため、とうとう300万を限度額とした銀行カードローンに手を出した。前回はここまで。

これでキャッシング等を全額弁済し銀行カードローン1本にまとめることで、月々の弁済額が5万~6万だったのが、金利が安くなった分4万くらいに減ったはず(随分、昔のことで詳細は忘れた。)だし、また限度額まで100万近くの枠があるから、しばらくは遊べる。

正直、月に4万ほどなら小遣いの範囲でなんとか返せるので、ここで頑張っていれば数年で完済できていたはずだ。しかし、この頃はもうギャンブルに賭ける金額が増えたことにも、お金を借りることにも感覚がマヒしていたから、やっぱりギャンブルを我慢したり節制したりすることはできなかった。

しかし、「そのうち破綻するな」という感じはなく、そのうち勝って返せるだろうという感覚だった。例えばまだ使える100万の枠を使い、月に4万(1日なら1,300円ほどでよい)勝てば、借金完済できると本気で思っていた。

誰しもが趣味にお金を使うように、俺はパチンコや競馬にお金を使う。旅行に20万使うのも、競馬で20万負けるのも一緒だし自由じゃないか。その感覚でギャンブルを遊んでいるのだから、それは勝ち負けで無く、趣味に使ったお金であり、旅行も競馬も思い出として残るだけというのも同じだろと。

逆に言うと、本気出せばいつでも勝てる、そう思っていた。ほかにも、1万を10万にするのは流石に難しいが、1万を1万2千円にするのは簡単だとも思っていた。1万を10万にするには、例えば1点買いなら10倍に1万円賭けて当てないといけない、これは難しいが、1万を1万2千円にするなら、単勝オッズ1.2倍の馬に1万とか、何なら複勝でもいい。これは簡単だと思ってしまう。

パチンコだって、そう。楽しみたいから負けるのであって、本気出して勝つ気なら、パチなら回転数を数えボーダーラインを上回る台だけを打てばいいし、スロなら小役回数などの挙動から高設定だけを打てば勝てる。いつでも、そうすれば勝てる。本気で思っていた。

ただ、結果で分かるのだが、結局「30年以上、それができていない。」なのに、いつでも勝てると思っていた。だから、使える(本当は使ってはいけない)金で遊んでしまう。

なので、カードローンの限度額残り100万も、あっという間に無くなった。多分、半年もかからなかったと思う。それでカードローンの限度額がパンパンになってどうしたかというと、元のキャッシングが再開するのだ。

もう、ここらへんからは転げるように借金が増えていった。

借金地獄の始まり(借金遍歴その5)