
【前回までのおさらいから】とうとう、借金の合計はクレカがキャッシングとショッピング枠の合計で200万、銀行カードローンが2件で310万、総合計800万となり、本格的に破綻の道が見えてきた。しかし、銀行カードローンの枠がまだ290万あり、これを原資に儲けることができれば、借金完済も夢ではない?
追加の銀行カードーローン(借金遍歴その6)
いつもそうなのだが、この時、2件目の銀行カードローンを作る引き金となった10万の弁済金を原資に、小遣いを増やすという試みが失敗したことについて、少し反省と検討をしてみたい。
目標としては、弁済に回すはずの10万を使い、3万とか5万儲けて遊興費としよう。ということなのだが、後から考えると、何の計画も無しに目の前のレースをまるで楽しむために買っているかの如く、いわば適当に買っていたように思う。
狙うレースを決めてそれまでは買うのを我慢するとか、10万の資金をどう使っていくか。そういうことを全く考えずに、資金的・時間的に買える状態になった時点で、土日なら大好きな中央競馬、平日なら競艇や地方競馬(この頃はまだ競輪はやってない)の、すぐに楽しめる締め切り間際のレースをオッズだけみて買っていた。
もちろん、競馬なら新聞の印や成績、競艇なら選手のクラスや名前などは見てはいるのだが、参考程度にほんの一瞬見てるだけで、最後はほぼオッズ買いをしていた。これでは当たるはずないし、丁半博奕と変わらない。
特に、資金配分がなってない。とりあえず、1万賭け、当たれば浮いた分の次のレースに、負けたら同じ1万を賭けて取り返すのを目標に買うか、2万とか3万賭けて浮きまで目指すか。それを場当たりにやっていた。
10万の資金があり、例えば5万勝ちたいというのなら、金曜日の夜に熟考し「これは大丈夫だろう」と踏んだ馬の単勝が、翌日1.5倍ついていたらその単勝に全部行くとか、それはリスクが高いというなら、その馬の単勝に5万賭け、残りの5万は別のレースに賭けるとか。
他にもやり方は色々あろうが、何にしても何の計画も無しにズブズブ負けていくのでは、次に繋がらないし、実のところ勝とうという信念が実は育たない。それにもっと大きいのが、そんな無計画な買い方をしていると、借金弁済にかかるビジョンの全体像も無計画になり、例えばたまたまヒットした大当たり(実は、30万を超える配当は何度か経験している)も、無駄になる。
何故かというと、500万近くも負債があると、たったの30万返したところでしゃあないと思ってしまい、その30万を100万にしようとするからだ。少なくとも私はそうだった。そして、その30万を100万にするのも、狙った自信のレースまで待つことなく、次のレースで突っ込んでしまう。(だいたい、外れる)
そんなことの繰り返しで、結局、1年もかからずに、2件目の銀行カードローンの300万も全部使い果たしてしまった。どうせ無くなるなら、最初に290万借りた(10万は当面の弁済に使ったので)時に、オッズの下がりにくい中央競馬のG1の単勝に全部いってれば良かったと後になって思う。
確か、このあたりの話は平成25年頃だったと思う。ダービーの勝ち馬は武豊騎乗の「キズナ」で、1番人気だった。同い年で贔屓にしていた武、それも1番人気だから、買っていてもおかしくないし、そもそも、この年の私の本命でもあった。この単勝に290万入れていれば、2.9倍ついたので、841万になっているから、借金完済じゃないか。
それができる人間だけが、ギャンブルをやってもいいのかもしれない。
※ 地方競馬ならオッズがだいぶ下がるだろうが、この時のダービーの売り上げが200億を超えており、単勝の比率が一般的に8%ほどなので、それを掛けると単勝の売り上げは16億。16億の売り上げがあるところに290万追加しても、比率でいうとたったの0.18%なので、おそらくオッズは動かない。
そんな勝負ができなかった私は、じり貧もいいところで、1万負け、2万負けをコツコツ繰り返し、290万を無くした。これの逆でコツコツ貯められれば数百万貯められたのだろうけど。さて、とうとう借金は合計800万。今考えるとヤバすぎる数字だが、この時
は、性格が楽観的なのもあるだろうが何とかなるさと思っていた。(なりまへんわ。)
禁断の現金化と自転車操業(借金遍歴その8)