朝のニュースで「吉沢亮 任意で事情聴取」という見出しがあり、昨今、某松本氏や某中居氏の疑惑が巷間を賑わしていることから「また女性関係?」と少しうんざり構えながら見ていると、半年ほど前に酔ってマンションの隣の部屋に侵入し、トイレを使ったという昔なら笑い話で済むような案件だった。
しかし、今や立ちションも出来ない時代、アサヒビールはこの一方を受けて公式サイトから吉沢亮が出演するCM動画を削除したという。ただ、大きな騒動にはならないようなのでホッとするが、見出しにはドキリとさせられた。「吉沢亮 任意で事情聴取」ではなく、「吉沢亮 酔って隣家におじゃま」ぐらいにしてほしかった。
まあ、見出しで気を引こうとするのはテレビだけにあらずで、5ちゃんねるのスレッドなどでも、一時期「グラビアアイドルの〇〇がどっきりノーバン始球式!(画像あり)」などのタイトルが横行していた。よくよく考えれば「ノーパン」な訳は無いので騙される方も騙される方だが、ひょっとしてと思うのが男心というものだろう。
びっくりするような見出しがある一方、「清原和博、覚醒剤取締法違反で逮捕」は全く驚かなかった。それまでも記事や噂になっていることもあったが、なんといってもその見た目・言動や交友関係から「びっくり」ではなく「やっとか」という感じだった。
2016年の清原の逮捕から遡ること23年前の1993年、その時の「江夏豊、覚醒剤取締法違反で現行犯逮捕」は本当に驚いた。全盛期の江夏は見ていないが、江夏の21球はリアルタイム(当時、私は10歳)で見ており、私の好きな選手の一人でもあった。
「江夏の21球」もそれだけで伝説だが、江夏は他にもまず間違いないくこの先破られないであろう「シーズン401奪三振」という記録や、オールスターでの9連続奪三振を達成し、そして何といっても球界唯一の「延長戦でのノーヒットノーラン」という記録が凄い。
しかも、この試合を決めたのは自身のサヨナラ本塁打である。こんな漫画みたいな試合があるだろうか。大谷翔平でも無理だろう。その際に放ったとされる「野球は一人でもできる。」という言葉は江夏にしか言えないセリフである。
あくまで我を貫く姿勢は清原にも通じるところであるが、清原は無理してキャラクターを作っている感があるところ、江夏に関してはそれが本来の姿だと思っていた。しかし、本当は弱い人間であって、強い姿を演じるのは心身ともに負担だったようだ。
逮捕された時に所持していた覚醒剤の量は大量であり、相当長期間使用していたことが伺われる。そのため、初犯にもかかわらず執行猶予が付かなかった。しかし、本当にこの時は驚いた。そして残念だった。
今年は、もっと楽しくなるような見出しが増える年になることを祈る。
