【前回までのおさらいから】滞納の通知はがきを端緒に、とうとう借金が嫁バレした。しかし、あまりの金額の多さに過少申告をしてしまう。(1,900万を1,000万と)ひとまずは、今、滞納している今月分を都合してもらい、他の借金は整理して申告することになった。
借金を繰り返さないたとうとう金策尽き破綻して嫁バレ(借金遍歴その14)
これは依存症の人間なら多少同じだと思うが、バレるのが怖いと思いながらも「バレることでしか俺を止めることはできない。」と、バレて少しホッとするという側面もある。私も同じで、バレた瞬間は冷汗が出るくらい焦るし、怖かったが、一度カミングアウトしてしまえば安心して落ち着いてくる。
しかも、思ったより嫁さんがパニックにならず、すぐに別れるとかの話もなく、とりあえず今返さないといけない滞納している金額を都合してくれるとなり、本当に「バレて良かった。」と思えた。しかし、これがある意味ことの深刻さを薄めたようで、反省に繋がらなかった。
また、折角バレたのに全てを話さず、金額を少なめに言ってしまい、本来は一番問題となりそうな「不動産担保ローン」のことを隠すことになってしまった。これは後ですぐにバレてしまうのだが、これはだいぶんと怒られた。(当たり前)
何といっても、この借金は返さなかった時点で家を取られてしまうことになるから。本当に、家族のことを考えてほしかったと何度も言われた。私や子供が住むところが無くなって路頭に迷ってもいいのって。
もちろん、それは自分も望むところではないが、そういう客観的・理性的な考えは、依存中には全く浮かばない。ただただ、ギャンブルがしたい、金を取り返したいという一心になるのだ。それが依存症だ。
そして、結局は1,900万の借金を全額返すことになった。そのお金の都合は全て嫁さんがやってくれた。もちろん、家のお金だけでは足りず、親戚から借りてもらったり、大変だったと思う。こうやって今書いてみると、自分の酷さと嫁さんの優しさがよく分かる。
しかし、この時の自分はそんな気持ちより「とりあえず、滞納も借金問題も解消できた。」ことだけが心を占め、今思えばそのうえ「これでまたギャンブルができる。」と考えていたのだろう。これだけの迷惑をかけておいて。本当にクズだと思う。
そして、実際にまた借金を重ねてギャンブルをしてしまうことになる。なので、これは同じような状況になった場合気を付けてほしいのだが、こうやってバレた借金を返した後、まずは次に借りられないような措置を取ること。
例えば、貸付自粛制度(信用情報機関に申出して、借金できないようにする仕組み。)を利用するとか、借り受けの際に必要となるマイナンバーカードや免許証を家族が管理するとか(車は運転させない)、併せて、ギャンブルをしにくくし後払いアプリなどを使用させないためにスマホを取り上げるとか。
しかし、本当は「借金を自分で返させること。」も大事で、安易に家族や親せきが返してしまうと、またギャンブルを繰り返してしまうことが多いとか。それに、この時点でカウンセリングや治療を受けさせる事も必要だと思う。
ただし、あまりに突き放したり性急に事を運ぶと、横領や窃盗に走ったり、自堕落な生活を送ることもあるので、その見極めも必要である。お前が言うなと言われそうだが、依存症だった人間だからこその金言でもある。
さて、ひとまず借金はカタがついたが、これで終わらないのが依存症。
ギャンブルを再開してしまう(借金遍歴その16)